愛知県東海市での生前・想い出整理

想い出整理のビフォーアフター

民生委員の方から、一人暮らしの高齢者の方のお家がゴミ屋敷になっていて、衛生上とても良くない状態なので、何とかしてほしいとの連絡を頂きました。
住民の方は、とにかく行政の面倒は受け付けない方で、民生委員の方も室内に入ったのは、今回が初めてだったそうです。
体調を悪くされ一時入院した時に現状を目の当たりにされたようです。

担当の神野は、住民の方ともお話しさせて頂き、現状の室内をきれいにしないともっと体調が悪くなってしまう事をしっかり伝えさせていただきました。

年を重ねるごとに体は不自由になっていき、ゴミ出しが億劫になり、溜まり始めてしまいます。
こうなると、トイレに行くのもめんどくさくなり、ペットボトルで済ませてしまう方も少なくありません。

残飯もそのままになっており、虫の発生も見受けられました。

即健全な状態に戻すのに最適なプランを提案し、見積りをさせて頂きました。

間取りは4LDKのマンションで、そのうち３LDK分がゴミで埋まっておりました。
住民の方にも説明に行き、内容を確認いただきご依頼を頂きました。

入院されている間に健全な状態へ戻すために、即日程調整を行い整理作業を始めさせていただきました。

まずは、残飯やゴミとなる物の撤去から始まります。
その中で、趣味の物や貴重品は別に梱包し、後日住民の方とどうするかの確認をしていく流れにしました。

これからも長く済まれるお家ですので、ゴミを撤去するだけでなく、カーペットに入り込んでいるダニや害虫の駆除も徹底して行います。

全部屋の整理が完了し、住民の方も無事退院することができ、室内の確認をして頂いたところ、涙を流して喜んでくださいました。

お引渡し時には、住民の方と今後の生活に対し話をさせて頂き、お家内の基本導線を確認して、家具の配置を変えさせてたい抱きました。
ゴミ捨てが楽になる様に、ゴミ箱の位置を変えたり、分別も楽になる様に常に4つのゴミ箱を一か所にまとめたりさせて頂きました。

このような状態になってしまうのは、「セルフネグレクト」という病気の一種です。
セルフネグレクトとは、成人が通常の生活を維持するために必要な行為を行う意欲・能力を喪失し、自己の健康・安全を損なうこと。必要な食事をとらず、医療を拒否し、不衛生な環境で生活を続け、家族や周囲から孤立してしまう事を示します。

一人暮らしの高齢者ではよく起こってしまう事で、男性に多く見られます。
奥様を亡くしてしまい、孤独となってしまう事から徐々に進行してしまい、ゴミが溜まり始めると、手の付けようがなくなります。

近隣の方が少しの変化に気付いて頂ければ、初期対応が早い段階でできる場合もあります。
声をかけにくい場合は、無記名で心配の手紙を投函するだけでも、大きな力に変わります。

当物件では、後に全面リフォームをさせて頂き、健全な環境を整えることができました。
住民の方も、笑顔を見せてくれるようになり、生活支援もレリックにてさせていただく事となりました。